知って得するフィルムの世界
身近にあるのに意外と知らない、フィルムのあんなこと・こんなこと。
覗いてみたら、ちょっとだけ世界が変わって見えるかもしれません!
連載第10回
『 プラスチックフィルムの加飾成型(成形)の方法 』
加飾成型(成形)とは、製品の成型と同時にデコレーションを行なう方法です。インモールド成型ともいいます。 プラスチックフィルムの多種多様な加飾成型について紹介します。
熱高圧成型 |
【解説】 シートを加熱軟化させ、軟らかい間にオスメス型で加圧し、成形する方法。形状用途により、オスメスの型は必ずしもシートを挟んで全面で密着させる必要はなく、透明品に最適です。 |
【用途】 お面等... |
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インサート成型 |
【解説】 高圧成型などで加工したフィルムを射出成形型に加飾フィルムを固定し、軟化したプラスチックを射出圧を加えて充填して成型をする方法です。転写箔を使用するインモールド成形より深絞りの製品の対応可能です。【特徴】印刷フィルムにより、光沢、艶消しなどの表面加飾が自由に行えます。 |
【用途】 スマホ・ハードカバー等... |
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圧空成型 |
【解説】 シートを型の上に固定したまま加熱軟化させ、圧縮空気の力で型に密着させる方法です。圧空成形は、シャープなデザインも表現可能。真空成形とならび広く利用されている熱成形の一つの方 |
【用途】 車載メーター等... |
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真空成型 |
【解説】 シートを固定したまま加熱軟化させた後、シートと型との空間を真空状態にし、型にシートを密着させて成形する方法。真空成形後、仕上げ加工し、製品にする成形方法。 |
【用途】 ダミー缶等... |
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押出成型 |
【解説】 素材を圧縮して金型から押し出し必要な形状の断面を形成する。 【特徴】 非常に複雑な断面形状を形成できる。素材にかかる応力が圧縮応力とせん断応力だけであるためもろい素材も成形できる。また、押し出された表面は非常に滑らかになり仕上げが不要。 【素材】 金属、重合体、セラミックス、コンクリート、食品などがあり、アルミサッシのようなアルミニウム製品の加工で多用されている。 |
【用途】 ケーブルコーナーカバー等... |
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